2024年末、ついにベトナム初の地下鉄、『ホーチミンメトロ1号線(ベンタイン~スオイティエン間)』が開業し、早速乗ってきました。
まだこの路線のみの運航ですが、これだけでも1区から少し離れた人気観光スポットに、短時間で安全かつ格安(約40円~)で移動できるので、滞在者だけでなく、観光旅行者にもかなり利用価値は高いです。
乗り方は基本的には日本の電車とあまり変わらないですが、チケット(切符)の購入方法が複数あり、それぞれ特徴があるので、現地で迷わずに済むように、
このページでは、各チケットの購入方法と、メリット・デメリット、人気観光スポットの最寄り駅など、気になるポイントを完全ガイドしようと思います!!
ホーチミンメトロ地下鉄│チケット(切符)の購入方法、全種類攻略!
冒頭でも触れたように乗り方自体は日本と大差ないのですが、チケット購入方法が複数あり、初めてだと戸惑うと思います。
現在、ホーチミンメトロでは下記4種類のチケット購入方法が提供されてます。
- 「クレジットカード(タッチ決済)」
- 「QRコード発券機」
- 「券売機購入(ICトークン)」
- 「窓口購入」
それぞれの購入方法に「メリット・デメリット」があるので、現地でスムーズに購入できるように、一つずつ解説していきます!
1,ひとり旅ならこれ!クレジットカードタッチ決済
まず初めに、一番「簡単」な乗車方法は、クレジットカードやデビットカードをかざす「クレジットカード・タッチ決済」(EMVコンタクトレス)での乗車です。
乗り方は超簡単。改札機にクレカ(orデビット)をタッチするだけ!
その後、乗車距離に応じて金額を引き落とされます。
ひとり旅や、同行者もクレカを所有してるなら、これが一番楽な乗車方法ですね。
対応カードの種類は下記
- VISA (ビザ)
- Mastercard (マスターカード)
- Napasカード・MOMOなど(※主にベトナム国内向けの決済システム)
カード乗車時の注意点
- 「タッチ忘れ」に注意! 降車時は入場時と同じカードで必ずタッチしてください。タッチを忘れると、その路線の最高運賃が請求されるようです。(端から端まで乗ってもまだ安いですが…)
- 使うカードは一枚だけ! タッチ決済対応のカードを複数枚持っている場合(財布の中など)、読み取りエラーや意図しないカードでの決済が起こらないよう、改札を通る際は、利用するカードを財布から取り出し、単独でタッチするようにした方が安心です。
この2点に注意です。
2,グループ旅行ならこれ!QRコード発券機(キオスク)
次に簡単なのが、「QRコード発券機」による乗車。
これは日本にある券売機とは多少異なる機械で、QRコードの書かれたレシートのような切符が発券されます。
- QRコード発券機。各駅にある。
- レシートに書かれてるQRコードを改札でかざす。
改札でこのQRコードを読み取らせます。
この機械も支払い方法は「クレジットカード or デビットカード」のみ対応になってます。
ですが、こちらは購入する際に往復購入したり、人数指定できるので、家族連れなどグループ旅行ならこれが使いやすいと思います。
QR発券機の購入方法
日本では見かけない機会ですが、操作方法は簡単です。
- 英語にする: タッチパネルで言語を英語にします。
- 内容を確認: ①行き先、②片道or往復、③支払い方法(日本人ならカード)、④人数(グループならここで複数人分)、を確認し「Confirm & Pay」を押します。
- 支払い: クレジットカード・デビットカードをタッチ(または差込み)して決済します。
- 受け取り: 下の発券口から、レシート状のQR切符が出てきます。
- 行先、枚数など全て選択後、下記チェックを入れ「Confirm&Pay」をタップ
- 非接触決済対応カードならタッチするだけ。差し込みの場合はPIN(暗証番号)を打ち込んで「ENTER(緑のボタン)」
- 下からQR切符が出てくる。往復買ったので2枚。
支払い方法は現金不可で、現地アプリMoMoも使えるようですが、日本人観光者なら基本「クレジットカード(デビットカード)」になると思います。
全て選択後、タッチパネル下記にあるチェックを入れると「Confirm & Pay(お支払い)」が光ります。
あと、画面赤字で「購入後いかなる場合も返金は受け付けません!」って書いてます。
QR切符を利用する際の注意点
- 改札でのかざし方: 改札を通る際、改札機の「QRリーダー(読み取り部分)」に、レシートのQRコードをかざすとゲートが開きます。*上図参照
- 保管に注意:この切符は、感熱紙のような薄いレシートタイプなので、カバンの中で丸まったり、QR部分が汚れたりすると読めなくなる可能性があります。特に往復購入した場合は注意です!
3,現金払い & 乗り放題ならこれ!券売機(ICトークン)
これが日本で見るタイプの券売機ですね。
こちらは現金払いになるので、クレジットカード等を使いたくない人や(そもそも持ってない人)はこの購入方法になります。
購入すると「ICトークン(カード型切符)」が発行されるので、このカードを改札でかざして乗車・降車します。
珍しいのが、このカードにはデポジット代(カード代)が含まれており、降車後、券売機に返すことで過払い分が返金される仕組みです。
自動券売機の購入方法
これが一番迷うので、購入からカードのデポジット返金まで解説します。
基本的な購入方法は下記。
- 英語にする: タッチパネルで言語を英語にします。
- 内容を確認: ①チケットの種類を選択、②路線図から目的地の駅を直接タップ、③画面下の「Ticket Quantity」から必要な枚数(1〜5枚)を選択。
- 支払い: 下部から現金を投入します。
- 受け取り: お釣りとICトークン(カード型切符)を取ります。
チケットの種類解説
- 「Single Journey」は今回だけの利用です。
- 「1-Day / 3-Days Ticket」は、何度も乗るならお得ですね。
- 「Stored Fare Card(SFC)」は、日本で言うとSuicaのようなチャージ式のプリペイドカードのようで、観光客にはあまり関係なさそうです。
1日券は40,000ドン、3日券は90,000ドン。これに別途35,000ドンのデポジットが含まれて表示されます。(カード返却時に返金されます)
【重要】デポジットの返金方法
このカードは運賃以外にカード代(数万ドン程度)が含まれているので、使い終わったら、以下の手順で現金を取り戻します。
- ①:CARD RETURNを選択
- ②:CARD INLETに不要になったカードを挿入
- ③:OKを選択。Receiptと書いてる方を選択するとレシートも出てくる。
- ④:返金完了!
「ICトークン(カード型切符)」の注意点
- 再三ですが、このカードには運賃+カード代が含まれてるので、乗車し終えたら、カードを返してデポジットを返金しましょう!
4,最終手段!有人窓口購入
もう「どうしても分からない…」という場合は、有人窓口があるので、そちらで行きたい駅を駅員さんに伝えると、上記したQRコード切符を発券してもらえます。
その際、駅名を言葉で伝えるは難しい(不可能)だと思うので、その場合は、駅の地図をスマホで撮影し、駅員さんに「ここに行きたい!」と見せると察してくれます。
各種チケット購入方法は以上です!
ホーチミンメトロで行く!有名観光スポット最寄り駅ガイド
という事で、ここからは「ホーチミンメトロ地下鉄(1号線)」の停車駅と、有名観光スポットの最寄り駅の様子を紹介します!
ホーチミンメトロ1号線 全駅リスト
- ベンタイン駅 (Ben Thanh):ベンタイン市場目の前(ここが起点):GoogleMaps
- 市民劇場駅 (Opera House):ドンコイ通りなど観光の中心:GoogleMaps
- バソン駅 (Ba Son):GoogleMaps
- ヴァンタイン公園駅 (Van Thanh Park):GoogleMaps
- タンカン駅 (Tan Cang):ランドマーク81のアクセス駅:GoogleMaps
- タオディエン駅 (Thao Dien):お洒落なカフェや雑貨屋エリア:GoogleMaps
- アンフー駅 (An Phu):GoogleMaps
- ラックチエック駅 (Rach Chiec):GoogleMaps
- フオックロン駅 (Phuoc Long):GoogleMaps
- ビンタイ駅 (Binh Thai):GoogleMaps
- トゥドゥック駅 (Thu Duc):GoogleMaps
- ハイテクパーク駅 (High Tech Park):GoogleMaps
- 国立大学駅 (National University):「スイティエン公園」のアクセス駅*注意:GoogleMaps
- スオイティエン・ターミナル駅 (Suoi Tien Terminal):終点。:GoogleMaps
マーカー付けた所が、1区から少し離れた有名観光スポットの最寄り駅です。
*注意:終点が「Suoi Tien」となってるので騙されそうですが、スイティエン公園は一つ手前の「国立大学駅」です!
ホーチミンメトロ地下鉄(1号線):「ベンタイン駅」から乗車!
ホーチミンはかなり栄えてて、”途上感”は全く感じませんね!
ベンタイン駅の入口は、「ベンタイン市場側ゲート」・「ベンタインバス停側ゲート」・「9月24日公園側ゲート」など複数あるので、道路渡るの怖い場合も、この地下通路から移動できて便利です。
出来たばかりなので、通路もめっちゃ綺麗ですね。
今の所、青い路線(1号線)のみの運航です。

早く全部つながってほしい!
見落とし厳禁!「巨大天窓」
ベンタイン駅の改札をくぐると、ベンタイン駅の地下広場を象徴する「巨大天窓(スカイライト)」があります。これは、ベトナムの国花(蓮の花)をイメージして作られてるそうです。
ホームまでまっすぐ向かうと、見落としてしまいがちなので忘れず、記念撮影しておきましょう!

実際、私も一度スルーしてしまった…笑
ベンタイン駅のホーム
電車乗り場に降りると、ホームが左右にありますが、今の所この1路線しか走ってないので、どちらのホームから乗っても同じ「スオイティエン駅方面」になってます。
ホーチミンメトロ:車内の様子
- 車内も清潔感高い!
- 車内に電光掲示板。
次に停まる停車駅が赤く光るので、ベトナム語分からなくても安心して乗れます。

よーーーく見ると、「スイティエン公園」の降り場駅(左から2個目)に張り紙してるけど、切符買う前に教えてよ(笑)
タンカン駅 (Tan Cang):ランドマーク81はここ!
「ランドマーク81」へ向かう際、見えてる方に行きたくなりますが、グッとこらえて反対の「2番出口」に向かいます。
左の階段から降りると、すぐバス乗り場があります。「160番バス」に乗ると、5000ドンでランドマーク81に行きます。
右の階段から降りると、徒歩で行けます。徒歩だと10分以内程度の距離なので、成人ならそこまできつくないと思います。
ランドマーク81に”夜景”を見にいった様子を紹介してるので、合せてどうぞ!
タオディエン駅 (Thao Dien):お洒落な雑貨屋エリア!
ホーチミン屈指の高級住宅街であるタオディエンは、かつてフランス植民地時代の別荘地だった歴史を持つエリアみたいです。
現在は世界各国の外国人駐在員や富裕層が多く暮らしており、街のいたるところに洗練された多国籍な雰囲気が漂ってます。
こうした背景もあり、この地域にはハイセンスなお洒落カフェや雑貨屋さんも数多く集まってます!
以前は1区からタクシーで20分程度かかる距離でしたが、このメトロが開通したことで、安心かつスムーズにアクセスできるようになりました!

1区観光でも絶対外せないスポットですよ!
国立大学駅 (National University):「スイティエン公園」はここ!
再三ですが、、、スイティエン公園のアクセス駅は「国立大学駅 (National University)」です!
駅のホームから「スイティエン公園」まで陸橋で繋がってるので、道路を渡る必要もなく、行き帰りも迷う事も無いです。
ここも以前は、1区から「19番バス」で1時間近くかかってましたが、メトロなら20分程度で安全に移動できるようになりました!
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他の駅も気になる方は「ホーチミンメトロ(公式)」からチェックされてみてください。
ホーチミンメトロの気になるポイント:運賃・時刻表・注意点
ホーチミンメトロを利用する際の気になるポイント(注意点)をまとめておきます。
運賃は?
運賃は、概ね:7000~2万VND(約41円~117円)。*170換算
端から端まで乗っても約100円程度なので、正直、観光客なら1日券などは必要ない感じですね。
運行時間(始発最終)は?
運行時間は、「5時~22時(月金) / 5:00~23時(土日)」になってるようです。*公式ページ参照
乗車時の注意点
電車に乗る際、特に観光客が注意するべきポイントを抜粋しました。
- 車内での飲食禁止
- 匂いの強い食べ物持ち込み禁止
- 危険物・ペット・大型荷物(180cmオーバー)持ち込み禁止
- 駅内のコンセント無断使用禁止
- プラットホームのライン越えない!
基本的に、日本の電車でも「普通に守るべきこと」と同じと考えれば大丈夫だと思います。
まとめ:ホーチミンメトロは観光にも超便利!
今回、全種類のチケット購入方法を試して分かった「最適解」はこちら↓
- ひとり旅 or 同行者もカード持ちなら:クレジットカードのタッチ決済
- グループ(家族)旅行なら:QR切符(一括購入できる)
- 現金派 or 1~3日乗り回したいなら:ICトークン(カード型切符)
これが便利だと思います。
海外の電車なので、治安などちょっと心配でしたが(小心者…)、電車自体は日本と大差なく、車内も綺麗でホームにも駅員さんが常駐していて、治安の不安なども全く感じず安心して利用できました。
ホーチミン旅行の定番と言えば「1区観光」ですが、「Grab」があればアクセス自体には困りませんが、ホーチミンメトロに乗れば、ベトナムの激ヤバ交通からも解放されて、ちょっと離れた観光スポットにも安全かつ安価に移動できるので、1区観光ついでにホーチミンメトロであちこち巡ってみてください!






























